◇乾椎茸にはうま味成分が豊富に含まれる為、プリン体が100g当たり379.5mg含まれています。
日本痛風・核酸代謝学会による『高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン』生活指導・食事療法には『プリン体として1日の摂取量が400mgを超えないようにする。』と記載されている為、プリン体が多い核酸系のうま味成分が含まれる、乾椎茸やカツオ節、煮干し等の乾物はプリン体を多く摂取されると思われる事から避けられる傾向にあります。
・・・本当にそうでしょうか?確認しましょう。
参考:公益財団法人 痛風・尿酸財団より
痛風は血液中の尿酸値が高い状態が続き、尿酸の一部が尿に溶けきれずに結晶化する事で足の親指の付け根や足首、膝に激しい痛みが出る関節炎です。尿酸は酸性の尿に溶けにくく中性からアルカリ性の尿に溶けやすい傾向があります。乾椎茸は尿をアルカリ化する性質が高く、うま味成分であるグアニル酸は血液サラサラ効果(血小板凝集を抑制する作用)のある有効成分と言われています。実際に一回の食事に使用される乾物の量は意外と少ない事が多く、乾物や出汁より摂取するプリン体の総量は、肉類や魚類、穀類に比べ少ない事から、体に良い成分を考慮すると積極的に食べても良い食品といえます。
また、日本の食文化である出汁等に使用される乾物は量が少なくても、昆布に含まれるアミノ酸系のグルタミン酸に、核酸系のかつお節や煮干しのイノシン酸、乾椎茸のグアニル酸を合わせる事で、うま味の相乗効果により食材の味を引き出しますので塩分を抑える事も可能となります。