たけおと青いアイツのQ&A
お客さまから、よく頂く椎茸やきくらげに関するお問い合せ内容について、『たけお』がお答えいたします。
A.乾燥きくらげは乾椎茸のように低温で戻してもうま味成分は増えないので、ポットの湯等の熱湯で戻す事をオススメします。
乾燥きくらげは給水率が良いのできくらげに対し約20倍の熱湯で戻しましょう。5分で約4倍に戻り10分で約6倍、30分で7倍程度に戻ります。
(例:木耳5gであれば熱湯100g)
熱湯で戻す事で表面に付着した汚れを落とすと同時に殺菌効果もあるので、湯戻し後、流水で洗えばそのまま料理に使用する事ができます。
尚、ゼラチン質(植物性コラーゲン)が多い為、スープ等に入れて調理すると最終的には10倍近くに戻ります。
※湯戻しをした場合は長時間放置せず1時間以内に流水で水洗いし冷却した方が、雑菌が増えずに安全に使用する事が出来ます。
A.椎茸の表面に白い粉の発生や付着が起こるのは2つの原因があります。ひとつは、栽培時や収穫後に椎茸が重なった場合に、椎茸裏面のヒダ部から胞子が出て下にある椎茸の表面に白い胞子が溜まる事があります。ふたつめは、乾燥した椎茸を保存した時に、椎茸の表面に糖質(マンニット)が白い粉の状態で結晶化する事があります。両方とも問題なく食する事ができますのでご安心ください。尚、椎茸に発生するカビは通常青カビとなりますので、表面が青~緑色に粉状の物が発生している場合は廃棄する事をオススメします。
A.王将椎茸にて使用している乾燥剤の成分は生石灰(酸化カルシウム)です。強いアルカリの性質で水分を吸収すると消石灰(水酸化カルシウム)となります。
消石灰(水酸化カルシウム)は蒟蒻を作る際に使用される凝固材の成分で食品添加物としても認められている物資で毒性はありませんが、誤って調理したスープや具材を食べた場合の影響としては、食材がアルカリ性となりやすい事から口の中や食道の粘膜を刺激する場合があります。刺激を感じた場合は、口の中をよく洗いうがいをさせ、牛乳を1杯もしくは大量の水のむようにしてください。通常は、酸性の調味料や、胃に入った際に胃酸により中和され人体に影響が出にくい物質となりますが、心配な時は乾燥剤を持ち医師にご相談ください。
A.口の中は熱くなりただれていませんか?喉は痛くないですか?
乾燥剤の成分である生石灰(酸化カルシウム)は水分と反応し消石灰(水酸化カルシウム)になる際に高熱を発し強いアルカリ性物質となる為、口の中や喉が熱とアルカリによって火傷を追ったような状態となります。このような場合は、口の中をよくうがいし、牛乳をコップ1杯または水を大量にのみ様子をみます。痛みが続くようであれば医師にご相談ください。
また、生石灰を触った手で目を擦ったり、何らかの原因で目の中に入ってしまった場合は、すぐに流水で15分程洗眼したあと医師に受診をするようにしてください。
A.乾椎茸は天候や気温の影響を受ながら個々に少しづつ分散発生し成長していきます。
農家の人たちは椎茸の育ち具合を見ながら、数週間に渡り収穫し備蓄していく為、一つの製品の中には複数の収穫日の椎茸が含まれます。
※詳しくは、資料を作成しましたので下記の内容を参照お願いします。
A.これは、椎茸にふくまれる、アミノ酸の一つであるチロシンから『メラニン色素』という物質が出来る為です。この反応は、しいたけに含まれるチロシナーゼという酵素の働きにより、チロシンが酸化され、更に酸化重合する事により起こります。
このメラニン色素は私達が日焼けした時の『メラニン色素』と同じ物なので、体に影響の出る物質ではございません。水に戻すだけでもある程度白くなりますが、ビタミンC(レモン一切れ)等を一緒に入れて戻すと『メラニン色素』が還元(元に戻る)される作用がある為、より白い色に戻りやすくなります。
A.乾椎茸の品種や肉の厚さにより、水戻りの時間にかなりの違いがあります。
また、乾椎茸を熱湯で戻すと芯まで戻らなく硬い芯が残りやすくなります。
乾物である乾椎茸を美味しく戻すには冷蔵庫等に入れ低温で5時間以上水戻しもっとも良く戻ります。
原木乾椎茸の深い味わいを楽しめるように、乾椎茸の戻し方についての資料を作成していおりますので、一度お試しください。
A.椎茸は乾燥過程において生椎茸に含まれる『レンチニン酸』に酵素が働き、『レンチニオン』と言う乾燥椎茸特有の香り成分が生成されます。生椎茸の『レンチニン酸』の量は品種以外にも収穫時期や栽培方法により大きく変動する事もあり、その後の乾燥温度や時間によっても酵素の働きが変わる為、栽培から乾燥過程において好条件の置かれた椎茸は、匂いの成分である『レンチニオン』が通常よりも多く生成される事がございます。
香りが気になる場合は、水戻し後に煮沸すると香り成分である『レンチニオン』が少なくなりますので、お好みに応じて調整しても良いかもしれません。
もっと詳しく→ 乾椎茸の香りについて
A.これは「石突き」と呼ばれ椎茸を採取する際に茎の先端に付着する「原基」と「樹木の皮」が融合した部分で植物に例えると根の部分となります。
通常原木椎茸の茎の先端に付着しており、『樹木の皮』と融合している箇所となっている為、食べる事はできませんので、切り落としてから食べるようにお願いします。
《石突き(原基)と原木椎茸の成長過程》
①椎茸の裏面にある「胞子」がクヌギやコナラに落ち、樹木の内部に入り発芽し成長すると「一次菌糸」となります。
②「一次菌糸」は約2年を経て樹木の栄養分を吸収しながら増殖し、融合すると「二次菌糸」となり一定の環境に置かられると集結し椎茸の元となる「原基(ツボミ)」となります。
③この「原基(ツボミ)」から発生した「子実体」が椎茸となります。植物に例えるならば花の部分に当たります。
A.原木乾椎茸は『鱗翅目ヒロズコガ科』に属する『シイタケオオヒロズコガの幼虫』に侵食される事があります。食害虫の発生は季節毎の天候や気温に左右される為、多く発生する年もあれば、比較的少ない年もございますが、『シイタケオオヒロズコガの幼虫』は原木内部から侵入する事もあり、この場合は足部(石突き部)から侵入する為、外見上は侵入跡が無く選別での除去が難しく、このような状態の乾椎茸を水に戻すと、水分を吸収後、侵食した穴から出てくる事があります。
※農林水産技術会議 技術指導資料 平成21年3月
『原木シイタケの害虫シイタケオオヒロズコガの被害と対策』より画像を抜粋
A.見た目や名前で塩分量が多いと思われる『塩ふき椎茸』ですが、塩分(ナトリウム)量は、通常の塩こんぶや、塩辛、梅干し等と比べても少ない数値となっています。
また、塩ふき椎茸には、干し椎茸の「グアニル酸」にカツオや鯖の旨みを足す事で、「グルタミン酸」や「イノシン酸」の旨みも加わり、うま味の3要素の相乗効果がにより、深みのある味わいとなっています。
A.おいそぎの場合は・・・・
①30分~1時間水戻し後、軽く水洗いを行い調理するサイズにカットする
②カットした椎茸を容器いれ、水に浸し冷蔵庫で1時間程度水戻しを行なう
※通常よりも早くもどりますが、出来るだけ芯が残らないように戻してください。
更においそぎな場合は・・・・・・
①椎茸表面を軽く洗い、水に浸し砂糖をひとつまみ入れ、電子レンジで80℃に温め10~30分程湯戻しをする。
※水戻りが悪い状態で、加熱を行なうと椎茸に芯が残り易くなりますのでご注意ください。
★もっと早く使いた場合は漬物等を作る際に使用する真空容器を使えば5分程度でも水戻しが可能です。
A.現在の椎茸乾燥は灯油を使用した熱風乾燥機が主流ですが、昔ながらの乾燥方法として薪を炊き煙管を乾燥室に這わせる事で間接的に室温を上げ、回転式の乾燥棚に椎茸を並べ乾燥させる『薪室仕上げ』の乾燥方法があります。
この乾燥機は既に生産されていなく、昔より原木椎茸を生産されている一部の農家に現存するのみの設備となっています。
原木栽培で使用した廃材も燃料として使用できエコな乾燥方法であると同時に薪を焚いた際に発生する独特な燻したような香りと、低温と遠赤外線による仕上げ乾燥を行う事で椎茸の風味が良くなるとの評価があります。
しかしながら、生産数が少なく通常の機械乾燥品と混合されて販売される事が多く、ご購入された乾椎茸に燻した香りや椎茸の風味が強い場合は『薪室仕上げ』の乾椎茸が入っていると思われます。
昔ながらの乾椎茸が堪能できる機会ですので、冷水で確りと戻しご賞味ください。
A.国内にて流通する乾椎茸は山林内にて原木栽培された物が主である事から、栽培時に椎茸に砂等が付着する事があります。
使用する際は露地栽培された野菜と同じように流水で水洗いを行った後に使用するか、30分程度水戻した後に表面の汚れが出た水を入れ替えて水戻しする事をおすすめしています。
また、水戻しを行う際は冷蔵庫等にて5時間以上水戻し行うと、椎茸特有のうま味成分であるグアニル酸の基が増え、ふっくらと大きく戻り60~80度で加熱する事で乾椎茸のうま味を最大限に活用できるようになります。
A.原木椎茸は山林内にて、コナラやクヌギ等の天然原木に、植菌し2年間をかけて培養して椎茸を発生させる栽培用方法で作られた物を言います。
山林内で栽培され、個人農家が主に生産をしている事から、発生は天候の影響を受けやすい為、コントロールが難しく収穫後に乾燥させて流通される事が多い状況です。
菌床椎茸は原木の代わりにオガ屑に糖蜜等の栄養分を混ぜて菌床袋に入れて殺菌したものに植菌し、温度や湿度(水分)を管理して半年程培養した後に発生させる栽培方法で作られた物を言います。
原木椎茸に比べビニールハウスや温湿度が管理できる施設内にて1/4の培養期間で作る事が出来る為、都市近郊にて計画的に生産され主に生椎茸としてスーパー等に流通される事が多い状況です。
近年は原木栽培の乾椎茸消費と農家が減少し、菌床栽培にて作られた生椎茸の消費と生産が増える傾向にありますが、椎茸特有のうま味や出汁は乾椎茸の方が良くでる為、和食や出汁の文化の浸透に伴い原木乾椎茸も見直されつつあります。
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